暗号化 プライバシーを救った反乱者たち
暗号化 プライバシーを救った反乱者たち
暗号化 プライバシーを救った反乱者たち
紀伊國屋書店 紀伊國屋書店 斉藤 隆央
¥ 2,625
ハッカーに関する本などで有名なサイエンスライターのスティーブン・レビーが、インターネット時代の暗号技術を取り上げて、一般の読者向けに解説した、全体で500ページ近い大部な本である。
巻末に短い用語集をつけて専門用語を解説しようと試みているが、これは中途半端なものにとどまり、あまり役に立たない。本文は、アメリカ人に見られるやや冗長な書き方をしている。行きつ戻りつしないで読み進めることができるように書いた、こうしたスタイルを読みやすいと思うかどうかは、読者によって個人差があるだろう。小さい文字で長々と書いたものよりも、もっとすっきり簡潔に要点をしぼった書き方を好む読者も多いのではないか。
だが、さすがにレビーの書いた本だけあって、大切なツボはしっかり押さえてある。技術的な内容だけでなく、アメリカが政策として暗号技術をどう扱ってきたかにも、かなりのページ数を割いている。レヴィの取材はしっかりしていて、取り上げている事例は質も量も豊か。内容も一定の水準に達しているのではないだろうか。(有澤 誠)
Hackers: Heroes of the Computer Revolution
はじめて読むマシン語―ほんとうのコンピュータと出逢うために
The Art of Deception: Controlling the Human Element of Security
ビーイング・デジタル - ビットの時代 新装版
Artificial Life: A Report from the Frontier Where Computers Meet Biology
■「ハッカーズ」「マッキントッシュ物語」に続くレビー(レヴィー)さん感動のドキュメンタリー 評価5 日付2007-07-31 普段何気なく使っているブラウザの右下に表示される「鍵マーク」・・
その後ろには、一部の組織が「暗号化」の技術を独占し、
オーウェルの「1984年」の「ビッグ・ブラザー」のように全ての情報に対する検閲を
可能とする社会から、
「暗号技術」を自分たちの手に取り戻し通信の自由を確保しようと、
技術的に悪戦苦闘し、また、思想信条的に努力した人々がいたことがわかる感動の物語です。
「暗号技術」「暗号理論」等が、ついこの間まで、核兵器と同様なレベルでの
国家機密であり、米国政府が通信傍受を全てコントロール可能とするために、
様々な規格の制約を課し、かつまた輸出規制等により、巧みにコントロール
されていた中、
一人の若者が、どの組織からもバックアップを受けず、
また協力者もなかなか現われない中で、
ある日突然、ついに「共通鍵暗号」方式を発見する!
発見の瞬間の喜びの様子など、ほんと読んでいてワクワクしました。
一つ一つのエピソードで描かれる実在の登場人物の人物描写が丁寧で、
彼らの理想や悩みを感じながら読み進むことができました。
■NSAについての情報多し 評価5 日付2006-11-10 「ハッカーズ」の著者らしいです。
NSAについての情報が凄い!
面白くって、2日間で一気に読了です!
DES、RSA、DSA、ハッシュ関数、PGPなどのかなり最近のテーマが主流で、
古典暗号は殆ど載ってません。
最近の暗号技術について易しく知りたい方にもお勧め。
■暗号をめぐる闘争 評価4 日付2003-03-03 「暗号」というだけで少しドキドキして、何かミステリアスなものを感じる私は、暗号についてちょっと調べてみようと思って、本書を手にしました。2日で読んでしまいましたから、結構読みやすかったのだと思います。
暗号の開発・解読とその独占に情熱を注ぐアメリカ政府、暗号を独自に研究し市民のものにしようとする数多くの数学とコンピュータ科学の天才・秀才たち。自らの誇りと利益と安全と理念を守るために、さまざまな人々のさまざまな思いが複雑に絡み合いながら物語は展開していきます。
当事者の発言を丹念に収集し、社会的背景も織り交ぜながら飽きがこないように緻密に作られていて、著者の能力に圧倒されます。
ただ、暗号に関する技術的な説明は、私にはあまり理解できませんでした。この点は現代の暗号理論の性質上やむをえないのかもしれません。また、登場人物が非常に多いので、主要な人物しかイメージが持てず、ちょっと困りました。
でも、読むべき本です。ネットワーク社会のプライバシーと情報の保護を考える上で、有益な情報を提供してくれると思います。
■暗号と自由との関係について考えさせれる 評価4 日付2002-05-13 米国で発展した暗号技術発展の歴史をわかりやすく解説しています。
日本にいると暗号というとスパイなどを思い浮かべますが、本書を 読むとそれ以上に米国では兵器と同等の扱いがされていたことに 驚きを感じます。
また、そのような状況で、「暗号技術が人々の自由を確保する技術」 であると今のネットワーク社会との関係を速い段階で見抜き、暗号 技術を発展させ体制と対立してまでも普及させていった人々の卓越 した技術と精神には驚きを禁じ得ません。
内容は具体的な暗号化技術の詳細にまでは立ち入らず、その拝啓や 技術の意義をわかりやすく伝え、それに関わった人を中心に語られ ています。挿入されるエピソードはもちろん実話ですが、読み物と しても非常におもしろく興奮させられるものです。
今日、割と一般的に使用できるようになってきた技術ですが、 ほんの数年前クリントン政権時代には、ここに述べられているように 私たち日本では米国と同等の暗号技術、つまりセキュアな機能を 組み込んだ製品を利用さえできなかったのです。 というようなこと を考えると、非常に身近に感じることができます。
個人情報保護法案などでプライバシーにますます焦点が当たっている 今日この頃ですから是非コンピューターに関わっている人は目を通し ておくべきでしょうし、読み物としても楽しめることは保証します。
■インターネットを使うなら知っておくべき内容です 評価5 日付2002-03-06 たとえば、インターネットで本を注文するとしたら…自分の住所やクレジットカード番号など、人には見られたくない重要な情報を入れなくてはいけません。
そこで悪意のある人からあなたを守ってくれるのが「暗号」です。暗号なくして、現在の社会は語れません。
この本は、難しい暗号の話はありません。20年かけてゆっくりと行われた「暗号の革命」を、それに関係した人々のドラマとして書いてあります。
これを読む前と後では、インターネットだけでなく、社会の安全性についての考え方が変わると思います。
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