UNIXネットワーク管理者ハンドブック
本書はUNIX系OSの管理ハンドブックであり、他に類を見ないほど幅広いUNIX系OSに対応したつくりになっている。対応OSはSolaris9、HP-UX11.00、FreeBSD4.7/4.8、Redhat8/9、SuSE7.3、Debian3.0となっており、最新のバージョンがフォローされている。扱っている範囲はTCP/IPネットワーク、ルーティング、さらにネットワークのハードウェアといったネットワーキング一般についての解説、サービスとしてはDNS、NFS、システムファイル共有、電子メール、そしてWebが取り扱われている。
各OSの設定方法はもちろん、技術の解説も基本からしっかり行なっており、ネットワーク解説ではCiscoのIOSも扱っているなど、ネットワーク管理者に必要な情報をうまく選ぶセンスが感じられる。管理者が優先的に知りたいと考える情報を丁寧に選び出しているのが本書の特徴で、たとえばメールの章ならばメールシステムの背景、そしてSendmailのインストール、設定といった一般的なことのほか、スパム対策やメール管理に関する話題がそろっている。
ネットワーク管理とデバッグ、セキュリティも扱われており、各OSのベンダ対応や情報源などについて知識を得られるのも魅力だ。UNIX系OSのネットワーク管理者として必要な情報がそろっている。ただし、内容にある程度の偏りがあり、Webなどについてはあまり解説の分量は多くない。業務によっては他の書籍と併せて使う必要があるだろう。
複数のUNIX系OSが混在している環境で管理者を務める方は、OSごとの差異に苦しんだ経験があるはずだ。幅広いOSを取り扱い、かつ管理者にとって役立つ情報が網羅されている本書は、すぐに参照できる、手元におくべきリファレンスとしておすすめだ。(斎藤牧人)